基本情報

水系荒川水系
種別一級河川
延長173㎞
流域面積2,940㎢

総延長日本15位の源流は埼玉県に。

「荒川」と言われたら、関東に住む人の多くは、高い土手と大きな水面が広がる下流域の風景をイメージすると思います。川の名前を冠する「荒川区」が東京都にありますし、実際、「荒川=埼玉の川」と言うイメージを持つ人も、全国的には多くないかも知れません。

しかし、敢えて言いましょう。「荒川こそ、埼玉を代表する河川の一つである」と。

そう断言できる理由はたくさんありますが、まずは、その源流の所在地。全国でも15番目に長い荒川という大河の源は、何を隠そう、埼玉県秩父市にある甲武信ヶ岳の山中にあるのです。 その姿はまさに「大河の一滴」。下流域の広々とした流れが、この小さな水源からはじまると思うと、神秘的な気持ちにさえなってしまいます。

川幅日本一としても知られる(埼玉県鴻巣市)。

リバサポでも繰り返し触れていますが、埼玉が「川の国である!」というポイントのひとつに「川幅日本一」というのがあります。この「川幅日本一」を誇る川こそが荒川(埼玉県鴻巣市滝馬室)なんです。

因みにここでいう「川幅」とは、国土交通省が定めた「河川敷を含めた両岸の堤防間」のこと。このルールに則って計測すると、荒川の川幅は最大で2,537mとなります。上空から見ると、そのスケールの大きさがわかりますよね。

県民の暮らしを支えてきた“母なる川”。

写真は埼玉県戸田市内にある「彩湖」(正式名称は荒川貯水池)。生活用水の要のひとつ。

引用:荒川上流河川事務所

甲武信ヶ岳の山中からはじまる荒川は、埼玉県民の暮らしを古くから支えてきた歴史も持っています。東京湾と直結する地の利から、江戸時代より物流の大動脈としても機能し、人々の暮らしにはなくてはならない存在でした。現在、その給水人口はなんと430万人(埼玉県の総人口は733.9万/2020年1月1日)。しかも、飲み水のみならず、農業、工業、発電など、さまざまな営みを支え続けてくれている“母なる川”なんです。

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