冬だからこそ楽しめる、川のちょっと違う顔。

川といえば、夏や秋といった行楽シーズンを思い浮かべる方も多いかと思いますが……実は、埼玉県内には冬だからこそ楽しめる人気の川スポットがあるんです。

それが、「三十槌の氷柱(みそつちのつらら)」。秩父地方西端の、急峻な山とV字渓谷が特徴的な大滝地区にあります。

以前の特集「【三峰登竜渓〜三峯神社】渓流と滝と日の出を、一気に堪能」のエリアからもすぐアクセスすることができる、自然豊かな季節限定の観光名所です。

大自然と人、それぞれが生み出す絶景。

三十槌の氷柱は、毎年1〜2月の真冬に現れる絶景ポイント。ウッドルーフ奥秩父オートキャンプ場直下の荒川の河川敷で見ることができます。

このスポットの大きな特徴は、「2種類の氷柱が見られる」という点!

まずキャンプ場駐車場の真下に見えるのが、岩の間から湧き出る澄んだ荒川の水でできあがる「天然氷柱」。自然の力だけで徐々に姿を現すそのたたずまいは、まさに圧巻です。

そして、その上流の崖部分に人の手によってつくられるのが「人工氷柱」。幅約55m・高さ約25mというより大きなスケールに、心をグッと掴まれることでしょう。

また何といっても、クライマックスシーズンの「ライトアップ」は見逃せません!

真っ暗な大自然の中で照らし出される天然氷柱・人工氷柱は、日中とはまた違った幻想的な姿に。ライトのカラーも数分ごとに変わるので、カラフルに彩られた様子を写真におさめることができますよ。また、すぐ下の清流に映り込む氷柱も必見です。

なお、2022年のライトアップは、1月15日(土)〜2月20日(日)に実施される予定です。

ちなみに……キャンプ場内駐車場には氷柱展望台(ウッドデッキ)も設置されているので、少し引いた視点から氷柱全体を見渡すことができます。河川敷まで降りるのは難しい、という方もここからなら安心。見る場所よって、違った表情が楽しめるというのも嬉しいですね。

冷えた身体は、ゆったりポカポカに温めて。

幻想的な氷柱を楽しんだ後は、ゆったり落ち着いて冷え切った身体を温めたいところ。そんなときには……やっぱり温泉ですよね!

なんと三十槌の氷柱から車で4分の距離に、温泉施設を併設した「道の駅 大滝温泉」があるんです(12~3月 10:00~19:00  木曜日定休)。

この大滝温泉は、深さ1,000mから湧き出す弱アルカリ性の温泉。荒川の源流を眺めながら入れる露天風呂で、ゆったりと自然に囲まれた癒しのひとときを味わってみてください。

また、道の駅敷地内には複数の施設が設けられています。

手打ちそばや自家製うどん、秩父名物である豚の味噌漬けを使った「味噌かつ丼」などがいただけるお食事処「郷路館」や、この地域の先人が伝統的につくり出した民具などの貴重な資料が見られる「歴史民俗資料館」など、楽しめるポイントが盛りだくさん。

温泉で身も心もポカポカに温まり、さらにこの地域の文化を少し覗いてみる。きっと貴重な体験になりますね。

埼玉・秩父の冬を彩る、「秩父三大氷柱」。

尾ノ内百景氷柱

今回紹介した三十槌の氷柱は、秩父の冬の風物詩「秩父三大氷柱」のひとつでもあります。そこで本記事では、残りの2つの氷柱も紹介していきますよ!

まずは、小鹿野町を代表する観光スポット「尾ノ内百景(冷っけぇ〜)氷柱」。

なんと高さ約60mという迫力満点の姿を、吊り橋から見ることができます。こちらも、毎年ライトアップが開催されます(2022年は1月9日(日)〜2月27日(日)に実施)。

あしがくぼの氷柱(提供:横瀬町観光協会)

そしてもうひとつが、「あしがくぼの氷柱」。山の傾斜を利用して兵ノ沢(ひょうのさわ)に沢水を蒔くことでつくりあげられた、人工の氷柱です。

芦ヶ久保駅から徒歩10分と、秩父三大氷柱の中で最もアクセスが良いこともGOODなポイント。こちらもライトアップが開催されますよ(2022年は1月8日(土)~2月23日(祝・水)に実施)。

なお、三十槌の氷柱をはじめとした秩父三大氷柱の見学に訪れる際は、感染症と寒さの対策を忘れずに!また、足もとが凍っている箇所もあるため、滑りにくい靴を履いていくのがおすすめです。夜は足もとを照らすライトがあるとより安心ですよ。

さあ冬も、川が生み出す絶景を堪能してみては?

◎スポット基本情報◎

―三十槌の氷柱―
▼住所
埼玉県秩父市大滝4066

▼アクセス
公共交通機関:西武秩父駅からバスで43分→バス停「三十槌停留所」より徒歩5分
自動車:狭山日高ICから車で約100分

▼駐車場
ウッドルーフ奥秩父オートキャンプ場および槌打キャンプ場に有料駐車場あり

▼費用
一人200円(中学生以上)
開場期間は環境整備協力金として上記金額が徴収されます。

▼開催日時
2022年1月7日(金)~2月23日(水・祝日)  8:30~17:00

<ライトアップ>
2022年1月15日(土)~2月20日(日)
【平日】17:00~19:00
【土・休日】17:00~20:00
※時間を変更する場合有り

これを読んだあなたにオススメ

【リバーラブストーリー】うどんを食べて美化に貢献 “さくらうどん”新商品

環境と暮らしを守るエコ・クッキング

【リバーラブストーリー】志木市「カッパ伝説」を追え!~後編~