鴻巣市 元荒川のさくら

 鴻巣市の元荒川では、春になると多くの桜が親水護岸の両側に咲き誇り、夜には提灯が点灯し、幻想的な空間が楽しめます。今年も鴻巣さくら祭りが開催され、元荒川の桜も3月23日(土)・24日(日)に吹上会場として、模擬店の出店やステージイベントが実施されました。

 鴻巣さくら祭りの詳細はこちら:https://www.city.kounosu.saitama.jp/site/event/1375.html

さくら×うどん?

 そんな川と桜が楽しめる鴻巣市では、鴻巣市鎌塚のうどん店「あたらしや」が3月10日から「さくらうどん」を販売開始しました。桜色に輝くもっちりとした麺が特徴のうどんは、店長渾身の自信作。売り上げの一部は寄付金としても活用され、近くを流れる元荒川の清掃活動などに使われるとしています。

吹上の桜イメージ 商品化2年

 冬の寒さが和らぐ季節。吹上元荒川の両岸約2.5㎞には、およそ500本の桜が咲き誇ります。毎年、多くの見物客が訪れ、埼玉県内でも有数の桜の名所となっています。

 そんな名所の近く、歩いて数分の場所に「あたらしや」はあります。1957年に創業して67年。同店は元荒川の桜とともに歩んできました。

 さくらうどんの開発は約2年。やっとの思いで商品化までたどり着きました。開発をした同店の新(あたらし)善吉店長は「小麦のブレンドや色合いなど、様々なところで苦労しました」と振り返ります。吹上の桜をイメージしたうどんになっており、見た目も色鮮やか。提供時の卓上にもこだわりが見えます。

吹上のさくら 次の世代へ

 吹上の桜は地域の様々な人の力によって保護されてきました。その一つが地域の力です。2020年、1組の夫婦によるごみ拾いから始まった「吹上清流の会」は吹上の桜並木のある元荒川で、毎月第二土曜日に清掃活動を行っています。4月~11月はカヤックに乗って川の中の清掃も開催。いまでは、老若男女問わず参加者が集まるそうです。

 新店長は「ボランティアの人たちに少しでも恩返ししたいという思いがあります」と口にしました。そして「桜を次の世代にもしっかりバトンタッチしていきたい」といった考えもあり、売り上げの一部を吹上清流の会に寄付することにしました。

「吹上清流の会」活動の様子

春らしさ満載 食べて貢献

 さくらうどんは4月14日までの期間限定。さくらうどん単品は890円(税込)、さくらうどん天ぷら盛り合わせセット、五目ちらしすしセットはいずれも1日20食限定で提供するそうです。

 また、さくらうどんと五目ちらしすし、お刺身2種、天ぷら盛り合わせ、デザートがついた特別メニューは2日前までに要予約。個室で食べられます。うどんとちらしすしは桜色が映えるようにグレーのお重で提供。新店長は「お祝いなど、何か特別なときなどで召し上がっていただければ」といいます。

 そして「地元に貢献したいという考えはずっと持っていました。さくらうどんを通じて、未来の子どもたちに桜をバトンタッチできるようにしたいです」と意気込みました。

 4月の第二土曜日、4月13日は、吹上清流の会の活動日です。吹上清流の会の活動に混ざって、川での清掃活動をした後に、「あたらしや」でさくらうどんを食べてみてはいかがですか?
 

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